みなさま、こんにちは!
札幌のFPを中心とした専門家ユニットなないろ福円隊でございます。
今回は、目薬をさすのが下手なFPベンゴシが担当いたします。
ほんとに目薬指すのが下手でして、
一番ひどいときは、メガネをかけていたため目薬が目に入りませんでした。
さて、今回は、「FP」ベンゴシを名乗っているので、たまには、FPのようにお金の話をしたいな~と思い、複利のおさらいと投資信託の基礎的な知識の話しをいたします。
ご存じの方も多いと思いますが、複利ってございますでしょ?
「単利」と「複利」の複利です。
「単利」は、当初預け入れた元本(「もとで」です)に対してのみ利息がつく計算方法です。
これに対して、
「複利」は、発生した利息を元本に組み込んで、利息を付ける計算方法です。利息を直ちに再投資するものです。
例えばこんな感じです。元本100万円を年利6%で運用する場合を考えます((^∧^)ご存じの方は飛ばして下さいね)。
まず、「単利」です。
年利が6%ですので、1年後は、利息が60,000円ついています。
(元本1,000,000円×6%=利息60,000円)。
1年目の利息は、60,000円です。
2年目以降も、同じ計算でして、
(元本1,000,000円×6%=利息60,000円)
2年目の利息は、60,000円です。
結果 2年の運用で120,000円の利息を受け取ります。
以後、
左図(表A)のように、ずっと元金は変わらず、毎年6万円の利息を受け取ります。
10年間の運用結果は利息60万円、年利回6%です。
(なお、税金は、殆どの金融商品の所得税は、源泉の場合20%ですので仮に20%としています。復興税除く)
つぎに「複利」です。
1年目の利息60,000円は単利と同じです。
さて、ここからが違います。
ここで利息60,000円を元金に組み込みます(再投資)
(左図(表B)の複利計算の「繰入後元金」を見て下さい)。
すると、2年目の計算はつぎのようになります。
(元金)1,060,000円×6%=63,600円(利息)
かくのごとく、単利の場合と比べて、1年目に発生した60,000円を再投資しているので、これにも利息がつくため、単利の場合と比べて2年目は3,600円多く利息が発生しています。
3 年目は、2年めに発生した利息63,600円を再投資するので、
元金は、1,123,600円になっています(1,000,000円+1年目利息60,000円+2年目利息63,600円)。
10年間の運用結果は利息790,824円です。年利回り7.9%です。
(なお、以上は、年1回期末に利息を元金に組み込む方法で計算しています。毎月組み込む場合や半年毎に組み込む場合もあります)。
ここからわかることは、他の条件が同じなら「働かせるお金」が多いほどお金は増えるってことです。
以上がマクラでして、これを踏まえて、投資信託の話しです。
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投資信託は、多数の投資家が専門家にお金を預けてその資産の運用を任せる投資形態です。
さて、その資産の運用方法によって、投資信託は「パッシブ・ファンド」と「アクティブ・ファンド」の2つに分けることができます。
「パッシブ・ファンド」とは、市場全体の平均的な運用成績を目指すファンドです。
典型は、特定のインデックスに連動した収益を目指すインデックスファンドです。
たとえば、日経平均に連動させようと思った場合、日経平均を構成する銘柄(日経225)を全て保有すれば、そのファンドの成績は日経平均に連動します。
このようなインデックスファンドは、ファンドを構成する資産の銘柄選択の必要性や銘柄の入れ替えの必要性が殆どありません。
これに対して、
「アクティブ・ファンド」は、市場の平均的な収益率を上回る運用成果をあげようとするものです。
投資信託の名称に「新興国 高成長株式」とか「割安株」「成長株」なんて言葉が入っているのはアクティブファンドです。
アクティブファンドは、市場平均を超える収益を目指すので、ファンドマネージャーが、市場や投資銘柄に対するさまざまな調査結果や予測を基にして、銘柄選択をしますし、機動的に銘柄を入れ替えたりします。
要するに積極的にいろいろ研究して、時々の利益の高い資産を取得して、積極的に儲けようというが基本姿勢だということです。
いずれのファンドも利益を出すために頑張っていてくれています。儲かって資産が増えたら、基本的に再投資しています。
再投資せずに、利益を投資者に分配してしまうと、最初でみたように、単利と変わらなくなってしまし、複利効果を得られず、資産の増加に好ましくないからです。
ところで、ファンドマネージャーがいろいろ調査する分だけ、アクティブファンドの方が手数料が高いだろうなぁ~と思いますよね。
インデックスファンドの方は、いわば自動的にインデックスとする指標を構成する銘柄と同じ銘柄を買い続ければいいので、たいそうな調査が不要です。
調査熱心な方と熱心でない方、どちらが手数料が高くなるかは自明ですね。
このように調査のために手数料が高くなるほかに、アクティブファンドは、銘柄の入れ替えを頻繁に行うことのコストもかかります。
端的には売買にかかる手数料と税金です。
ここでは、税金で見てみます(お金を取られるという面では手数料も税金も同じですから)
日本の所得税ですと、株式の売買によって得た利益に対し、原則20%課税されます(復興税除く)。
ファンドを構成する銘柄を入れ替えるということは、構成している銘柄の売買をするということですから、必ず課税の問題が出てきます(損失のあるものと相殺することもあるでしょうが)。
例えば、利益を100出している銘柄を売却して他の銘柄を取得しようとした場合、売却益100のうち、税金として20とられるので、再投資に回せるのは利益のうち80です。再投資する額が少なくなり、この20の分だけ複利効果が薄れます。
右の図(表C)は、元金100万円、年利6%、1年複利(年末に利息を元金に組み入れる)と、上記の図(表A・B)と同じ設定ですが、一度利息を受け取ることにして、課税され、残りを再投資する場合の図です。
1年目に6万円の利息が発生しますが、20%課税されるので、のこりは48,000円です。
この48,000円を再投資するということです。
この図ですと、毎年利息発生ごとに、課税され、残りを再投資することになりますので、最後まで課税されない場合と比べて少ないことがわかってもらえると思います。
(これでも単利よりはずっとよい運用ですが)。
このように、頻繁に売買をすると、課税される分だけ、投資額が減るので、複利効果が薄れます。
このことは、手数料も同じです。株式などを売買すると手数料がかかります。
頻繁に売買すれば、手数料が多くなってしまいます。
そこで、アクティブファンドは、売買に回数が多いことが想定されるので、一般的に、課税分や手数料分だけ資産が増えにくいという意味で投資としては不利になります(もちろん、これは、モデルとして提示するため、同じ利率で運用していることを前提にしています。新しく購入する資産が、この複利効果の薄れをはじき返すような収益を上げてくれればいいのです。とはいえ、そんないい商品を見つけ続けることが課題となります)。
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よく、毎月配当金を出す毎月分配型の投資信託が、資産形成にとってあまり合理的でないといわれますが、これも同じことです。
分配金は、利益からの分配であれファンドの資産から捻出されています。ですから、その分配した分だけ総資産が減ります。
総資産が減ると複利効果が薄れるのは同じです。
せっせと増やした分を分配していおり、出した利益を多くを分配するほど単利に近くなっているわけです。
分配金を受け取った投資家が、分配金を再投資すればよいのですが、税引き後の金額の分配になるので、上記(表C)の説明のようにやはり複利効果が薄れてしまうのです。
そこで、毎月、投資の果実(利益)を受け取る必要がなく、長期間にわたって、投資した資産を成長させたいと考えて投資をしようとしている人には、頻繁に分配する形態の投資信託は、適切ではないといえます(毎月一定額の分配をもらうことに意義のある人は、分配型でもいいのです)。
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ところで、アクティブファンドは、一般に、インデックスファンドの2倍から3倍くらい信託報酬が高いです。
インデックスファンドは、信託報酬が0.3~0.8%くらいが多いですが、アクティブファンドは、1.5%~3%くらいになります。
そのほかに、売買手数料や税金、監査費用等の諸費用がかかります。
この意味で、アクティブファンドは、市場平均に連動するパッシブファンドより、1%以上高い収益を上げることが使命として課されています。
また、売買手数料分が多くかかりがちであるから、その分を補う収益生が求められるという圧力もあります。
そしてなにより、市場平均を常に上回るように、銘柄選択をしないといけない、という一番大きな課題をもっています。
長期間保有する場合に、パッシブファンドではなくアクティブファンドを利用してその恩恵に十分浴するには、これらの不利益をはじき返すほど優良なファンドを選択しないといけない、ということになりますね。
う~ん、あんまりオチらしきものがない・・・・
今回は、淡々と作ってしまった(~_~;)。
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